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MRJ初飛行 次の基幹産業になるか [経済]

11月11日、わが国念願の国産小型ジェット旅客機の初飛行の
お披露目が県営名古屋空港で、関係者が見守る中1時間半の試験
飛行を無事終えた。
プロペラ旅客機YS11の開発以来、実に53年ぶりのである。
初飛行に対して海外からの反響は好意的で、レクサスと同じ
くらいの信頼度を持たせれば失敗ないだろうとか、日本製の
旅客機が車と同じように高品質で信頼できなら、ポーィングと
エアバスは気を付けた方が良いなどである。
しかし今回のMRJは小型ジェット機分野であり、特長とする
ところは運航費と燃費の大幅改善である。座席数は100席前後、
航続距離は4000キロと日本と中国を始め東南アジア各国を
結ぶ路線を可能にしている。
開発のキッカケは、今のままではサプライヤーの地位から脱却
できないというゼロ戦戦闘機を生み出した名門企業の危機感で
ある。今一つは経済産業省が03年度概算要求に打ち出した
「環境適応型高性能小型航空機の開発計画」である。
しかし小型ジェット旅客機の市場は結構厳しく、先輩格には
ブラジルの「エンブラエル」、カナダの「ボンバルディア」が
あり、ロシア「スホーイ」、中国「中国商用飛行機」も名乗りを
上げている。
航空機は車と同じように裾野の広い産業であり、部品点数も車が
30万点に対し飛行機は300万点と10倍も多い。
素材や部品、搭載装置などで産業の波及効果も高く、日本の航空
機産業は炭素繊維をはじめ 精密加工技術などで、長く欧米の
下請けに甘んじてきた。
MRJの初飛行は、航空産業がわが国の新たな基幹産業への第一歩
になるかはこれからの勝負であろう。


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